要点
- 主食はイネ科牧草です。牧草は常に食べられる状態にし、ペレットや野菜は補助として扱います。
- 糖分、脂肪、シード、ナッツ、ドライフルーツ、糖蜜入りの配合食は避けます。
- 食べ方の変化は、好みの問題だけでなく、歯、消化器、暑さ、痛みのサインとして確認します。
このページで分かること
このページでは、デグーの食事を「牧草を切らさない」「低糖質にする」「変化を記録する」という 3 つの軸で整理します。何をどれだけ与えるかを固定するより、牧草を食べ続けられる環境と、糖分の多い物を日常化しない運用を重視します。
あわせて、牧草フィーダー、ペレット、葉物、飲水、体重記録の見方も説明します。食事内容だけで治せない危険サインもあるため、受診判断につながる変化も明確にします。
基本の考え方
デグーは繊維質の多い食事に適応した草食性の小動物です。毎日の食事は、チモシー、オーチャードグラス、メドウヘイなどのイネ科牧草を中心に組み立てます。牧草は消化のリズムを保つだけでなく、長く噛むことで歯の摩耗にも関わります。
ペレットは、デグー用を優先し、入手できない場合でも糖蜜やドライフルーツを含まないチンチラ用・モルモット用など、低糖質で繊維質の多い物を慎重に選びます。ウサギ、ハムスター、リス向けのフードや、種子・穀物・ドライフルーツが目立つミックス食は、デグー向けとは限りません。
葉物は補助として使います。ロメインレタス、リーフレタス、タンポポ葉、乾燥ハーブなどを少量から試し、便や食欲の変化を確認します。にんじん、さつまいも、果物、甘い市販トリーツは、糖分が多いため常用しません。
水は常に清潔なものを用意します。給水ボトルは詰まりやすく、皿は倒れたり汚れたりしやすいため、毎日確認します。多頭飼育では、強い個体が食器や給水場所を占有していないかも見ます。
毎日・毎週のチェック
毎日見る項目
- 牧草が実際に減っているか。細かく落としているだけではないか。
- ペレットの残り方が急に増えていないか。
- 甘い物、種子、穀物だけを選んで食べる状況になっていないか。
- 便の数と大きさが普段通りか。小さい便、少ない便、軟便がないか。
- 水が出るか。飲水量が急に増えたり減ったりしていないか。
毎週見る項目
以下は必須の作業ではありません。捕まえる、口元を見る、体重を測るといった確認は無理に行わず、ストレスを与えない範囲でできる項目から続けます。
- 体重を同じ条件で測る。
- 前歯の色、長さ、向き、欠けを確認する。
- 牧草の種類を 1 種類に偏らせすぎていないか確認する。
- ペレット袋の原材料を見直し、糖蜜、果物、ナッツ、種子、甘い穀物が常用されていないか確認する。
- フィーダー、食器、床置き牧草の汚れと置き方を確認する。
よくあるつまずき
「牧草を捨てる量が多いから少なくする」という対応は、逆効果になることがあります。デグーは食べる部位を選ぶため、食べ残しが出ます。牧草を減らすより、置き方、フィーダーの高さ、床置きとの併用、牧草の種類を見直します。
通常時の食事は、チモシーなどのイネ科牧草と適量のペレットが基本です。それ以外の食材やおやつは基本的に必要ありません。「デグー用」と書かれた市販品でも、甘い素材が多い場合があります。パッケージ名ではなく、原材料を確認します。ドライフルーツ、糖蜜、ナッツ、ひまわり種、とうもろこし、甘いシリアル状の素材が多い物は、日常食として使いにくいです。
食べない時に、甘い物や高カロリーのおやつだけで食欲を戻そうとするのも危険です。一時的に食べたように見えても、歯の痛み、消化器の停止、暑さ、呼吸器疾患が隠れていることがあります。
注意点
- 食事変更は急に行わず、便と食欲を見ながら段階的に行います。
- アルファルファは栄養価が高いため、成長期、妊娠・授乳中、療養中などの個別事情を除き、健康な成体の主食にはしません。
- 果物、甘い野菜、砂糖入りトリーツは、少量でも習慣化しないようにします。
- 食欲不振、よだれ、便の減少、体重減少が重なる時は、食事内容の調整だけで様子見しません。
- 多頭飼育では、食器を複数に分け、食べていない個体がいないか確認します。
関連する危険サイン
- 食欲が落ちた・食べない:牧草やペレットを食べない、便が小さい。
- よだれ・歯のトラブル:口元が濡れる、噛みにくそうにする。
- 糖尿病・代謝トラブル:飲水量や尿量の変化、体重変化、糖分の多い食事歴がある。
- 下痢・脱水:新しい食材の後に軟便、水様便が出る。
- 糖分の多い食事や肥満が気になる時の代謝リスク:食欲不振や体重変化が続く。