要点
- デグーは社会性の高い動物であり、同居相手がいる環境が基本です。ただし、相性がすべてに優先します。
- 新しい個体の導入は段階的に行い、いきなり同じケージに入れません。
- 繁殖防止のための性別確認は迎える前に行います。
このページで分かること
このページでは、多頭飼育の利点と注意点、新しい個体の導入手順、相性が悪い時の判断基準、繁殖を防ぐための確認事項、隔離が必要なケースを整理します。
多頭飼育が望ましいとされますが、相性が合わなければ無理に同居させることは逆効果です。安全に同居を試みるための基本手順を説明します。
基本の考え方
デグーは野生では群れで暮らす社会性のある動物です。単独飼育よりも同性の同居が推奨されますが、単独飼育になる個別事情もあります。相性が悪い個体同士を無理に同居させると、ストレス、食欲低下、外傷の原因になります。
同居の基本は同性のペアまたは小グループです。オスとメスを一緒にすると急速に繁殖し、対応が困難になります。性別判定は、ペットショップや前の飼い主の判定だけに頼らず、可能であれば獣医師にも確認します。
ケージ内の資源は、頭数に応じて十分に用意します。隠れ家、巣箱、食器、給水器、砂浴び容器を複数にし、弱い個体が排除されないようにします。
毎日・毎週のチェック
毎日見る項目
- 全員が食べているか。特定の個体だけ食器から離れていないか。
- 追いかけが一方的でないか。血、毛束、かさぶたがないか。
- 隠れ家や巣箱に全員入れているか。一匹だけ追い出されていないか。
- 鳴き声の種類や頻度が急に変わっていないか。
- 特定の個体だけ体重が減っていないか。
毎週見る項目
- 各個体の体重を計り、差の推移を確認する。
- 隠れ家、食器、給水器の配置を見直し、弱い個体のアクセスを確保する。
- 毛かじりや脱毛のパターンが特定の個体に偏っていないか確認する。
- 繁殖の兆候(メスの体重増加、巣作り行動)がないか確認する。
導入の手順
新しい個体を迎える場合は、段階的に慣らします。
- 隔離期間:新しい個体は別ケージで少なくとも数日〜2週間ほど隔離し、健康状態を確認します。下痢、くしゃみ、皮膚トラブル、食欲低下がないか見ます。
- 匂いの交換:床材やタオルを互いのケージに入れ、相手の匂いに慣れさせます。
- 仕切り越しの対面:ケージを隣同士に置くか、仕切りを使って直接接触させずに対面させます。攻撃的な鳴き声や突進がないか確認します。
- 短時間の直接対面:中立的な場所(どちらの匂いもついていない空間)で短時間の対面を試みます。食べ物や隠れ家は複数用意します。
- 同居開始:攻撃的な行動がなく、並んで休む、毛づくろいし合うなどの行動が見られたら、掃除して匂いを中立にしたケージで同居を開始します。
導入がうまくいかない場合は、無理に進めず、数日間隔を空けて再試行するか、同居を断念します。
よくあるつまずき
「デグーは群れの動物だから必ず複数飼わなければならない」と考え、相性を確認せずに同居させるのは危険です。流血する咬傷、食器からの排除、体重の急減が見られたら、即座に分離します。
「同じケージに入れれば勝手に仲良くなる」という考えもよくある誤解です。匂いの交換や段階的な導入を省略すると、縄張り意識で攻撃的になりやすくなります。
繁殖について、「1回だけなら大丈夫」と考えることも問題です。デグーの妊娠期間は約90日で、一度に複数匹を出産します。予期しない繁殖は飼育頭数と費用を急増させます。
注意点
- オスとメスの同居は繁殖を前提としない限り避けます。
- 新しい個体の導入は必ず段階的に行い、初日から同じケージに入れません。
- 流血する咬傷が出たら、即座に個体を分離し、傷の手当てと受診を検討します。
- 隔離期間中に皮膚病、呼吸器症状、下痢が見つかった場合は、獣医師の診察を受けてから導入を進めます。
- 単独飼育になった場合は、人との触れ合い、環境エンリッチメント、十分な広さと活動量で補います。
関連する危険サイン
- 噛み傷・膿瘍:同居個体間の咬傷、腫れ、膿瘍を確認する。
- 毛かじり・脱毛:ストレスや同居相手からの毛かじりを区別する。
- 食欲が落ちた・食べない:同居ストレスと食欲低下の関連を確認する。
- 尾抜け・尾のけが:同居個体との接触や捕獲時の尾のけが。