要点
- 行動の変化は、退屈、環境変化、社会的ストレス、痛み、病気のどれでも起こります。
- 隠れ続ける、攻撃性が急に変わる、毛をかじる、食べ方が落ちる時は、性格だけで片付けません。
- 先に食欲、便、呼吸、温度、けが、歯、皮膚を確認し、その上で環境と接し方を見直します。
このページで分かること
このページでは、デグーの行動変化を「正常な活動」「ストレス反応」「体調不良の可能性」に分けて見る方法を整理します。行動だけで原因を決めるのではなく、ケージ環境、同居関係、運動量、食事、掃除、温度、健康チェックを組み合わせて判断します。
特に多頭飼育では、追いかけ、鳴き声、毛づくろい、寝る場所、食器の占有などが変化の手がかりになります。単独飼育、過密、資源不足、退屈、急な模様替えはストレス要因になりやすいです。
基本の考え方
デグーは社会性が高く、日中に活動し、かじる、掘る、走る、隠れる、探索する行動が必要です。行動問題を減らすには、広さだけでなく、複数の隠れ家、牧草、かじれる安全な素材、トンネル、回し車、掘れる床材、落ち着ける巣箱を用意します。
ただし、行動が荒れる原因が環境だけとは限りません。急に噛む、触られるのを嫌がる、動かない、隠れたまま出てこない、同居個体から離れるといった変化は、痛みや病気でも起こります。歯のトラブル、足のけが、皮膚のかゆみ、暑さ、呼吸器の不調、消化器の不調を先に確認します。
同居個体との関係では、資源を十分に分けることが基本です。食器、牧草、給水、隠れ家、巣箱、砂浴び、休む場所が 1 か所だけだと、弱い個体が使えないことがあります。複数頭で暮らす場合は、全員が同時に避難できる場所と、個別に離れられる場所の両方を用意します。
人との接し方は、上から急につかむ、しっぽを持つ、大声で叱る、逃げ場を塞ぐ方法を避けます。手に乗る練習、短時間の接触、低い位置での保定、落ち着いた声かけを基本にします。
毎日・毎週のチェック
毎日見る項目
- 起きている時間帯に、出てくる、食べる、探索する行動があるか。
- 牧草、給水、食器、隠れ家を同居個体に妨げられず使えているか。
- 追い回し、噛みつき、血、かさぶた、毛束の抜けがないか。
- 毛をかじる、同じ場所をぐるぐる回る、ケージを過度にかじる行動が増えていないか。
- 掃除、来客、騒音、室温変化の後に、食欲や便が乱れていないか。
毎週見る項目
- 回し車、トンネル、かじり木、牧草、掘れる場所が安全に使えているか。
- 隠れ家と巣箱の数が頭数に対して不足していないか。
- ケージ内の動線に行き止まりが多く、弱い個体が逃げられない構成になっていないか。
- 体重、足裏、歯、皮膚に、行動変化の原因になりそうな異常がないか。
- 運動場や部屋んぽを行う場合、コード、観葉植物、隙間、落下、捕獲時の尾のけがの危険がないか。
よくあるつまずき
一つ目は、「慣れていないだけ」として、隠れ続ける、食べない、便が減る状態を放置することです。迎えた直後や模様替え後に警戒することはありますが、食欲や便の低下が続く場合は体調不良も考えます。
二つ目は、回し車を入れればストレス対策が終わると考えることです。回し車は運動の助けになりますが、かじる、掘る、隠れる、探索する、同居個体と距離を取る行動を代替できません。用品は複数の行動を支えるように組み合わせます。
三つ目は、けんかとじゃれ合いを見分けずに放置することです。追いかけが一方的、逃げ場がない、血が出る、食器や巣箱を使えない個体がいる場合は、資源不足や相性問題として扱います。
注意点
- しっぽを持って捕まえないでください。尾のけがにつながります。
- 急な攻撃性、ぐったり、呼吸の変化、食欲低下は、ストレスだけでなく痛みや病気でも起こります。
- 毛かじりや脱毛は、退屈だけでなく皮膚病、寄生虫、痛み、同居個体からの被害でも起こります。
- 単独飼育は個別事情がない限り慎重に扱い、同居の可否は性別、相性、繁殖リスク、獣医師や専門家の助言を含めて判断します。
- 行動改善のために食事制限や罰を使わないでください。恐怖と体調悪化につながります。
関連する危険サイン
- 毛かじり・脱毛:ストレス、皮膚、同居関係、痛みを合わせて確認する。
- 噛み傷・膿瘍:血、腫れ、かさぶた、同居個体からの攻撃がある。
- 食欲が落ちた・食べない:行動変化と食欲低下が重なる。
- 足のけが・骨折:急に動かない、かばう、回し車を使わない。
- 尾抜け・尾のけが:捕獲、落下、扉への挟み込み後に尾の異常がある。