用途

回し車は、ケージ内で走る機会を増やし、運動不足と退屈を補うための用品です。デグーは活動量が多いため、回し車はエンリッチメントの中心になりやすい一方、サイズや走行面が合わないと、背中、足、尾、足裏に負担が出ます。

回し車だけで運動環境が完成するわけではありません。牧草、かじれる素材、トンネル、掘れる床材、隠れ家、ケージ外の安全な運動時間と組み合わせて考えます。

必須性

強く推奨です。 十分な広さのケージや安全な運動場があっても、日常的に走る機会を安定して確保するために役立ちます。

ただし、体に合わない小型ホイールや網目の走行面を使うくらいなら、導入を急がず、安全なサイズと構造のものを選ぶ方がよいです。けがの既往、足裏の炎症、シニア個体では、使い方と設置位置を慎重に見ます。

具体的な品目

  • 大径のソリッドホイール:走行面が連続していて、足が挟まりにくいもの。
  • 金属製ホイール:かじりに強いが、重量と固定方法を確認する。
  • 木製ホイール:足触りがよいものもあるが、尿染み、かじり壊し、清掃性が課題。
  • 壁固定式ホイール:ケージにしっかり固定でき、倒れにくい。
  • スタンド式ホイール:設置しやすいが、転倒とぐらつきに注意。
  • 走行面マット:使う場合は、かじり・誤食・汚れを毎日確認する。

選定基準

  • 走っている時に背中が強く反らない大きさがある。目安として 30cm 級以上、できれば 35cm 前後以上を検討し、最終的には個体の姿勢で判断する。
  • 走行面が網、はしご、棒状ではなく、連続した面になっている。
  • 軸、台座、固定部が安定している。
  • ケージ内の出入口やステップから落下しにくい位置に置ける。
  • 尾、足、爪、被毛が巻き込まれにくい構造である。
  • 尿や便を落としやすく、洗って乾かせる。
  • 音や振動が強すぎず、夜間や同居個体のストレスになりにくい。

リスクと避けたい条件

  • 小さすぎる回し車:背中が反り、腰や脚に負担がかかります。
  • 網目・はしご状の走行面:足、爪、尾が挟まる危険があります。
  • ぐらつく設置:転倒、落下、挟まりの原因になります。
  • 開口部や軸まわりの隙間:尾や足が巻き込まれることがあります。
  • 汚れた走行面:足裏トラブルや滑りの原因になります。
  • 回し車への過度な依存:掘る、かじる、隠れる行動が不足することがあります。

運用チェック

使い始めの 1〜2 週間は、走る姿勢、足のかばい方、足裏の赤み、爪の引っかかり、尾の位置を毎日見ます。多頭飼育では、1 匹が占有して他の個体が使えない場合があります。必要に応じて、運動時間や配置を見直します。

毎週、固定部の緩み、走行面の汚れ、軸の異音、かじり壊しを確認します。洗った後は完全に乾かして戻します。足裏が赤い、走らなくなった、着地をかばう場合は、使用を止めて足場や受診判断を確認します。