要点

  • 探す、選ぶ、掘る機会は、普段の食事の一部と簡単な配置から作れます。
  • いつでも食べられる牧草と水を残し、遊びに成功しないと食事が取れない状態にしません。
  • 初めての遊びは見守りながら試し、誤食、挟まり、取り合いが起きる前に調整します。

採食遊びは、食べ物へのたどり着き方を変える

採食遊びは、食器の中身を食べるだけでなく、においをたどる、牧草を選ぶ、少し掘って見つけるといった機会を加える工夫です。難しい仕掛けを解くことや、長時間遊び続けることを目標にする必要はありません。

以下の遊びは、RSPCA が勧める、掘る・餌を隠す・安全な玩具を使う機会をもとに考えた例です。決まった訓練法ではないので、表の順番にこだわらず、その子が無理なく遊べる方法を選んでください。用品の素材や構造はフォージングトイ・知育用品の選び方も確認してください。

準備するものと食事の分け方

まず、普段の牧草と水をそのまま利用できることを確認します。遊びに使うペレットは、その日に与える予定の量から少量を取り分けます。毎回ごほうびを上乗せしたり、食いつきをよくするために甘いおやつへ替えたりしません。

最初は清潔で倒れにくい浅いトレーと、食べ慣れた牧草があれば始められます。道具や食材を一度に変えず、使い慣れた物の置き方だけを変えると、何に興味を示したか、何を警戒したかが分かりやすくなります。

遊びを始める前に食欲、便、動きも確認します。急に動かなくなった、食べない、隠れ続けるなどの変化がある時は、退屈と決めつけず、動物病院への相談を優先してください。行動・ストレスサインの見方も参考になります。

無理なく試す段階表

デグーが自分から近づける場所にトレーや容器を一つ置き、見ていられる間に試します。寝ている個体を起こしたり、隠れ家から引き出したりせず、興味を示さなければ無理に誘いません。

段階 遊びの例 見守るポイント
見える所から取る 浅いトレーに普段のペレットの一部を離して置く 自分から近づき、無理なく取れるか
牧草の間から探す 同じトレーに牧草を薄く置き、ペレットが一部見えるようにする 鼻先や前足で牧草を動かして探せるか
複数の場所を巡る 慣れた場所に小分けし、歩いて探せるようにする 高い所への飛び移りや行き止まりを作っていないか
掘って見つける 普段使う安全な床材を安定した容器に入れ、表面近くに少量置く 入り口で挟まらず出入りでき、床材を飲み込んでいないか

全部の段階に進む必要はありません。ペレットを使わず、清潔な牧草を広げて選ばせることもできます。同じ簡単な遊びを繰り返し楽しむなら、そのまま続けて構いません。

反応に合わせて変える

見られた反応 次の調整例
近づくが見つけられない 覆う牧草を減らし、中身を見える位置へ戻す
すぐ食べ終わる 食事量は増やさず、少し離れた場所にも分ける
警戒して近づかない 道具を外して慣れた食器に戻し、配置だけの変更から考える
容器や素材を壊して飲み込む その遊びを中止し、破片を除く。誤食が疑われる場合は病院へ相談する
他の個体を追い払う 一度撤去し、互いに距離を取れる複数の場所へ分散する

多頭飼育では、食べ物が減ったかだけでなく、各個体が探して食べられたかを確認します。一頭がすべて持っていくなら、いったん遊びをやめ、誰がどれだけ食べたか確認できる普段の与え方に戻します。体力や動きに違いがある個体には、登らずに届く場所も用意します。

使用前後の安全チェック

  • 素材:由来や処理が分からない木材、接着剤や塗装の安全性を確認できない工作材料は使いません。紙や木であっても、飲み込んで安全とは限りません。
  • 構造:頭が入り抜けなくなる穴、足や歯が挟まる隙間、鋭い縁、外れる小部品がないか確認します。家庭の工作では紐や輪で吊るす仕掛けを避けます。
  • 途中:かじって形が変わることを前提に見守ります。破損、ほつれ、飲み込み、取り合いがあれば撤去し、留守中に新しい仕掛けを試しません。
  • 片付け:置いた場所と食べ残しを確認し、湿った物、尿で汚れた物、隠してカビが生えた食べ物を除きます。洗える物は洗って十分乾かし、傷んだ物は交換します。

注意点

  • 食べ残した量も確認し、遊びが難しくて必要な量を食べられない時は、取りやすい置き方に戻します。
  • 玩具を増やしても、運動する空間、休む場所、同居個体から離れる場所は必要です。ケージ全体を一度に模様替えせず、通り道を残します。
  • 採食遊びだけで毛かじりや攻撃性が治るとは限りません。食欲低下、便の減少、けがや痛みを疑う変化があれば中止し、動物病院へ相談します。